【建物解体更地渡しの特約】隣の空き家を買う際、売主側の費用で解体してもらう条件を取り決め契約した事例


今回は、大阪府四條畷市内の住宅地において、弊所が仲介・交渉役となり、買主様(近隣の個人の方)の負担を最小限に抑える形で「建物解体更地渡し」の特約を盛り込み、売買契約を成立させた実務事例を詳しく解説します。

事例の概要:四條畷市・忍ヶ丘駅周辺エリアでの隣地買い増し相談
1. ご相談の背景
買主のA様は、四條畷市岡山東エリア(忍ヶ丘駅周辺の第一種中高層住居専用地域)にお住まいの個人の方です。数年前から隣の木造2階建て住宅が空き家となっており、防犯面や防災面で懸念を抱かれていました。
ある日、その空き家に「売物件」の看板が掲げられたことをきっかけに、A様から弊所に「自分の敷地を拡張するために購入したいが、古い建物の解体費用がネックになっている。うまく交渉してもらえないか」とのご相談をいただきました。
2. 物件の状況と課題
  • 所在地:大阪府四條畷市岡山東周辺
  • 物件種目:中古一戸建て(空き家・築45年・木造)
  • 前面道路:幅員約4.0メートルの市道(セットバック要)
  • 課題 :生駒山麓に近く傾斜や高低差が一部にある地域特性や、道路が狭く解体重機の進入に制限がかかるため、一般的な相場よりも解体見積もり(約200万円)が高額になりました。

弊所(仲介・交渉役)がとった実務戦略
不動産個人間売買の現場では、売主様も「できるだけ現状のまま(現況渡し)で、早く手放したい」と考えているケースが大半です。今回の交渉において、弊所は売主側仲介会社を通じて以下のステップで双方の合意形成を試みました。
① 「現状渡し」での価格交渉ではなく「更地渡し」を提案
買主A様が購入後にご自身で解体業者を手配する場合、購入代金とは別にまとまった現金(解体費用)が必要になります。また、解体工事中に万が一、隣地(A様宅)を傷つけるなどのトラブルが起きた際、当事者間の関係が悪化するリスクがありました。
そこで弊所は、売主様側に対して「売主様の費用と責任において建物を解体し、更地にした状態で引き渡す(建物解体更地渡し)」を条件とした契約を提案しました。
② 売主側のメリットを提示する交渉
当然、売主様は解体費用の負担を嫌がります。そこで弊所は、以下の実務的なメリットを提示し、売主様にご納得いただきました。
  • 確実な契約締結 :隣人であるA様が買い手であれば、境界トラブルや購入後のクレーム(契約不適合責任など)のリスクが極めて低いこと。
  • 解体費用の価格転嫁 :売主様が提示していた売買希望価格を大きく値引く代わりに、その価格のまま「売主負担での解体」を受け入れてもらう(実質的な相殺)。

実務で命となる「売買契約書・特約条項」の書き方
解体更地渡しの契約において、最もトラブルが起きやすいのは「解体の範囲」「期日」です。弊所が作成した売買契約書には、実務上、以下の要素を網羅した特約条項を明記してもらいました。
【建物解体更地渡しの特約(実務文例)】
  1. 売主は、その責任と負担において、本物件上に存在する建物(附属建物、門扉、塀、庭木、庭石、その他一切の残置物を含む)を解体・撤去し、敷地内を平坦に整地した上で、買主に引き渡すものとする。
  2. 前項の解体・整地工事は、令和〇年〇月〇日(引渡期日の前日等)までに完了させるものとする。
  3. 売主は、解体工事中に地中から埋設物(過去の建築廃材や浄化槽など)が発見された場合、その撤去費用を負担し、速やかに処分しなければならない。
  4. 万が一、解体工事に伴い近隣住居等に損害を与えた場合、売主(および売主が手配した解体業者)の責任においてこれを解決するものとする。
実務上の重要ポイント:地中埋設物リスクの明記
解体工事を進めると、土の中から昔のコンクリートガラや古い配管(地中埋設物)が出てくることがあります。これをどちらの負担で撤去するかを特約に書いておかないと、工事がストップし、引き渡しが大幅に遅れる原因になります。今回の事例でも、特約で「売主負担」を明確にしていたため、のちに古い井戸の跡が見つかった際もスムーズに売主側で埋め戻し対応が行われました。

まとめ:四條畷市の地域特性を活かした円満解決
今回の四條畷市・忍ヶ丘駅周辺エリアの事例では、売主様および仲介会社が弊所の提案を受け入れ、地元の優良な解体業者を手配されました。道路状況に合わせた配慮(近隣への挨拶回りや車両通行のコントロール)は弊所もサポートし、苦情が一件も出ることなく更地化が完了しました。
買主のA様は、自己資金を持ち出すことなく(売買代金の中で精算する形で)、安全に隣地を手に入れることができ、現在は広々としたカースペースおよびお庭として活用されています。
隣地の空き家購入は、一歩間違えると感情論や費用の押し付け合いになりがちです。実務経験豊富なプロの交渉役を入れることで、双方がWin-Winとなる「更地渡し特約」を成立させることが可能です。

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今回ご紹介した事例のように、隣の土地の買い取りは、決して「難解なトラブル案件」ばかりではありません。むしろ、「売りたいけれど、どこに相談していいかわからない」と困っている所有者様と、「敷地を広げたい」と願うお隣様を、弊所の丁寧な仲介によって結びつける「お互いにとってハッピーな取引」がほとんどです。
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