【越境物のある空き家買収】隣の家の屋根がこちらの敷地に越境、空き家になったタイミングで所有者から買い取った事例


今回は、弊所が仲介・交渉役としてサポートした、大阪府寝屋川市末広町における空き家買収の事例をご紹介します。

1. 事例概要:寝屋川市末広町における「屋根越境」と空き家問題
今回ご相談をいただいたのは、京阪本線「香里園」駅から少し坂を上がった、古い一戸建てが並ぶ寝屋川市末広町の一画です。
  • ご相談者様(買主) :対象地(空き家)の南側に隣接する一戸建てにお住まいのA様(個人)
  • 対象物件(売主) :北側に位置する木造2階建ての空き家(建築後約50年・相続物件)
  • 最大の課題:空き家の「屋根の軒先と雨樋」が、A様の敷地内に約25センチメートルも完全に越境 している状態
相談の経緯
対象物件には元々、高齢の女性が一人で暮らしていましたが、数年前に施設へ入所され、その後お亡くなりに。遠方に住むご親族が相続したものの、管理が行き届かず、台風のたびに「古い雨樋が外れてこちらに落ちてくるのではないか」とA様は不安を抱えておられました。
そんな中、売主様側から「遠方で管理もできないため、処分を検討している」との話を風の噂で聞いたA様。
「いっそのこと、隣の空き家を買い取って解体し、我が家の敷地を広げて駐車場や庭にしたい。ただ、これまで越境していた問題や、遠方の売主とどう交渉を進めればいいか分からない」とのことで、弊所に仲介および交渉の御下命をいただきました。

2. 実務の現場
ステップ1:登記簿(登記事項証明書)の徹底分析
法務局にて、対象物件の土地・建物の登記事項証明書を取得。所有者欄を確認したところ、前所有者(お亡くなりになった女性)の名義のままでした。しかし、直近の「原因:相続」による名義変更(相続登記)はまだなされていないものの、売主代表者と思われる方の連絡先(住所)が過去の抵当権抹消書類のデータ等、公知の連絡網からうっすらと浮かび上がりました。
ステップ2:現地での「聞き込み」と「お手紙」作戦
寝屋川市末広町に古くから住むご近所様に、弊所が丁寧に聞き込みを敢行。「連絡先を知っているわけではないが、お盆の時期に一度だけ、〇〇市(中国地方)から片付けに来ていた息子さんを見た」という貴重な証言を確保。
確定した遠方の住所宛てに、「威圧感を与えない、誠実な内容の提案書(お手紙)」を郵送しました。
【お手紙のポイント】
「越境しているから対処しろ」という苦情ではなく、「南側にお住まいのA様が、今後の建物の管理負担を軽減するために、現状のままで買い取る意向を持たれている」という、売主様側にとってのメリット(経済的出口) を前面に出した文面に仕上げました。
数日後、売主代表者様から「固定資産税の負担が気になっていた。ぜひ話を進めたい」と、前向きなお電話をいただくことができました。

3. 「屋根越境」を解消する売買契約の実務とスキーム
今回の取引において、最も重要なのは「越境物がある状態での現状渡し」から「解体・越境解消」への落とし込みです。
契約の着地点:現況有姿(現状渡し)での売買
売主様は遠方であり、これ以上の費用負担(測量や解体、屋根の切り縮め工事など)を強く拒まれていました。そこで、「価格を相場より解体費用相当分を考慮した設定にし、越境物も含めて現状のままA様が買い取る」 というスキームを構築しました。
重要事項説明書(重説)および契約書へのリアルな記載例
弊所が作成し、当事者間に交付した重要事項説明書の「敷地と隣地との境界に関する事項」には、以下のように実務的なリスクヘッジを明記しました。
【隣地建物(対象物件)の越境に関する特記事項】
本物件(北側土地)の建物(木造2階建て)の南側屋根、庇および雨樋(約25cm)は、買主が所有する南側土地(〇番〇)の敷地上空に越境している状態にあります。
本取引は現況有姿での売買であり、買主は上記越境物の存在を十分に容認した上で本物件を買い受けるものとします。なお、買主は決済引渡し後、自らの責任と負担において対象建物を解体撤去するものとし、当該解体工事の完了をもって、本件における屋根等の上空越境状態は当然に消滅するものとします。
これにより、売主様は「売却後に越境について文句を言われる筋合いがない(免責)」状態になり、安心して契約に臨むことができました。

4. 結末:寝屋川市の空き家が、広々としたマイホームの敷地へ
売買契約締結後、無事に決済(代金の支払いと所有権移転登記)が完了。
その後、A様の手によって北側の空き家は安全に解体されました。
長年、A様を悩ませていた「台風のたびに隣の屋根から雨水や瓦が落ちてくるかもしれない」という恐怖から解放されただけでなく、間口が広がり、車2台が余裕で停められる素晴らしいカースペースと、日当たりの良いお庭 が誕生しました。
寝屋川市の旧市街地エリアでは、このように「お隣同士だからこそ解決できる空き家問題」がたくさん眠っています。

【寝屋川市密着】隣の土地や近所の空き地を買いたい方は、当社にお任せください
今回ご紹介した事例のように、隣の土地の買い取りは、決して「難解なトラブル案件」ばかりではありません。むしろ、「売りたいけれど、どこに相談していいかわからない」と困っている所有者様と、「敷地を広げたい」と願うお隣様を、弊所の丁寧な仲介によって結びつける「お互いにとってハッピーな取引」がほとんどです。
  • 「お隣さんが高齢で、そろそろ土地を処分しそうだけど、どこに相談すればいい?」
  • 「近所の空き地が売りに出される前に、直接交渉して駐車場にしたい」
こうした思いがある方は、ぜひ一度、寝屋川市で地域密着の営業を続けている弊所にご相談ください。
桜木不動産事務所は、寝屋川市内の土地特性や相場を熟知しています。名義人の調査から、お相手に不快感を与えないプロとしての誠実な売買交渉、そして安心・安全な契約書の作成まで、一貫してサポートいたします。
まずは「あの空き地、いくらくらいで買える?」というご相談だけでも大歓迎です。地元のプロに安心してお任せください。
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